9月
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やのはまっこ ~矢浜小学校 学校通信~

月見おどり ~受け継がれるべき地域の「文化」~
9月9日(土)の夜、今年で74年目となる矢浜地区の伝統行事「月見おどり」が、学校およびPTA主催で、矢浜小学校運動場を会場に開催されました。
会場には全校児童が描いた大小11台の手作り行灯が飾られ、今年度は、コロナ禍のため4年間設営されなかった太鼓演奏用の櫓(やぐら)や、南門・東門2か所の「竹の門飾り」も復活し(竹の門飾りは、お忙しい中、矢浜青年団の皆様に設営していただきました)、4年前とほぼ同じ形で開催することができました。
午後6時には、「子ども広場」がスタート。4~6年生の児童たちが企画・準備した射的、ヨーヨー釣り、ボウリングゲーム、輪投げ、ストラックアウト、ディスゲッター、「箱の中身は何だろな?(もの当てゲーム)」や、PTA主催のおもちゃ・お菓子の「くじ引きコーナー」などの様々な出店が開店し、「遊びチケット」を手にした1~3年生の児童や地域の親子連れの方々が、それぞれを回って楽しみました。
日が暮れた午後7時からは行灯にも灯がともり、いよいよ踊りがスタート。浴衣や甚平といった思い思いの衣装をまとった児童たちが、「ニッコリ音頭」や「よさこい鳴子」、「尾鷲節」といった踊りを披露し、終盤には、矢浜青年団の皆様が寄席太鼓の演奏(6年生児童4人も参加)を披露してくださり、祭りに花を添えてくれました。







私にとって、「月見おどり」は当然のことながら初体験です。そんな私にとって一番印象的だったのは、最後の最後に「ニッコリ音頭をみんなで踊りましょう」となった場面でした。地域の方々が老いも若きもたくさん参加してくださったのですが、「ほとんどの方がニッコリ音頭を見事に踊りこなしている」という衝撃的な事実です。おそらくご自身が小学生当時に、6年間毎年練習し、身体にしみ込んでしまっているのでしょう。
74年間続く…ということは、もはや単なる学校行事でなく、その地域に根付いた「文化」です。その文化を、「地域、及び地域の将来を担う子どもたちのために」というコンセプトのもと、学校・保護者・地域の方々が共に手を携えて継承・発展させていくことは、とても大切なことだと心から思います。
月見おどりが今後より一層、地域の方々にとって大切な秋の風物詩となることを期待したいと思います。

第4回おわせ育(海育)~手作りで、いざ出航‼

本校6年生の児童たちによる「おわせ育(海育)」の取組が、今回も市水産農林課をはじめ,小山ハウス,尾鷲藪漕隊の皆様の協力のもと、9月12日(火)と14日(木)の両日(午前中)にわたって実施されました。
12日(火)には、本校体育館にて、6月に市有林「みんなの森」で伐採した間伐材(6月26日発行「やのはまっ子・第6号」参照」)を使っての筏づくりを行いました。始めにロープワークのやり方を教わった後、グループに分かれて、自分たちが作った設計図に基づいてオリジナル筏の作製に挑んだのですが…。これがなかなか難しい。木材と木材をうまくロープでつなぎとめることができず、途中で「ほどいてやり直し」になったり、結んだロープがすぐに緩くなってしまい「分解寸前」の状態になってしまったり…と悪戦苦闘の連続でしたが、何とか時間ぎりぎりで完成させることができました。


14日(木)には、筏を黒の浜・矢ノ川河口付近まで運び、各自自分たちの筏に乗り込んで、いよいよ進水‼ これも廃材を使って作ったオールを漕いで、まずは250mほど上流の矢ノ川大橋下の中州を目指しました。でも、ここでも苦労が付きまといます。流れに逆らっての遡上になるため、一生懸命漕いでもなかなか前に進まない、思うように舵がとれない…といったアクシデントに見舞われました。でも、手を抜いていたら、いつまでたってもゴールには届きません。小山ハウスの森田さんや藪漕隊の皆さんの助けもあって(ついでに私も、彼らの筏を押したり引っ張ったりして、2時間水に漬かりっぱなしでした…)、1時間ほどかかってようやく目的地に到着しました。
その後、これまたヨイショヨイショと苦労しながら少し下流に移動し、川と海の水が混じり合う「汽水域」で「ゆらゆら帯」を観察。上層の川の水と下層の海の水を実際に手に取ってなめてみて、水の温かさや塩分濃度の違いなどを確かめました。

矢浜小学校は、旧町内の4つの小学校の中で、一番「海」「川」「山」が身近にある学校です。ですが、私たちが幼かったころの昔とは違って、今の子どもたちは原生的な自然の中で遊んだりする機会や時間がどんどんと少なくなっています。ゲームや携帯、スマートフォン、パソコンの普及で、そういった「遊び場」が必要なくなった…と言われればそれまでですが、せっかく豊かな自然に恵まれているのに、それではあまりにもったいないと思うのです。大自然の中で活動することで、その豊かさや魅力、リスクを実感し、それをとして生きてきた先人たちの苦労や実績を知り、故郷・尾鷲への愛着を高めていく。「おわせ育」にはそういった目的があります。「月見おどり」同様、今後も是非継続していきたい取組の1つでもあります。

9・10月 当面の行事予定
月 | 日 | 曜日 | 主な活動 |
---|---|---|---|
9 | 21 | 火 | 4~5年生 社会見学(防災センター) |
30 | 土 | 授業日(午前)~ヒノキ製児童机・椅子組み立て作業(9:00~)~ | |
10 | 7 | 土 | 運動会(8:45~)(雨天順延) |
10 | 火 | 振替休業日(9/30の分も合わせて終日休業) | |
11 | 水 | 3年生社会見学(消防署) |