10月
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10月 やのはまっ子
第5回おわせ育(みらい育)~「発信」することの意味
10月11日(水)の4~5時限目、本校6年生の児童たちによる「おわせ育(みらい育)」の取組が、これも市の水産農林課、および小山ハウスの森田 渉さんのご協力のもと、本校6年生教室で開催されました。
今回の「みらい育」は2部構成で、前半は、これまで取り組んできた「山育」「川育」「海育」の取組の成果を、それぞれ3つグループに分かれて模造紙にまとめ、それをもとに他の児童や観覧に来ていただいた方々(これまでの取組に親身になってご協力いただいた尾鷲藪漕隊の方々や、市の地域おこし協力隊の方々が来てくださいました)に発表会の形で報告しました。
「山育」を担当した児童たちは、6月に九鬼町にある市有林「みんなの森」で行ったときの間伐体験や森林の生態系についての学習について、「川育」を担当した児童たちは、7月に矢ノ川の通称「どん淵」に行ったときに学んだ川の楽しみ方やリスク回避について、「海育」を担当した児童たちは、自ら間伐した木材を使っての筏づくりの苦労や、その筏に乗って黒の浜の汽水域に行ったときの体験等について、役割分担を決めながら、自らの言葉で発表を行い、観覧者の皆様から大きな拍手をいただきました。
後半は、尾鷲の素晴らしさに魅了され、尾鷲での生活や体験を糧にしながら、様々な研究や活動にいそしんでいる3名の大学生・大学院生の方々とオンラインでつなぎ、自分たちの発表についての講評をいただいた後で、「なぜ尾鷲が好きなのか」「何を目的に研究や活動をしているのか」等についての講話をしていただきました。
6年生の「おわせ育」は、教科ではなく「総合的な学習の時間」という教育活動として実施しています。
「総合的な学習の時間」は、「子どもたちを取り巻く社会環境に対して、探究的な見方・考え方を働かせながら、よりよく課題を解決し、自己の生き方を考えていくための資質・能力を育てる」ことをのねらいとした教育活動なのですが、その活動を展開していく過程には、
①課題設定 ②課題追及 ③成果のまとめ・発信
という3つの重要なステップがあります。「おわせ育」では、「尾鷲の山・川・海」が①の「設定された課題」ですし、山育・川育・海育において具体的に児童たちが取り組んできた体験活動や交流活動が②の「課題追及」にあたります。そして、今回の発表会が③の「成果のまとめ・発信」となるわけです。
私自身としては、これら3つのステップの中でも、特に③の「成果のまとめ・発信」がとても大切な取組ではないかと考えています。確かに尾鷲には素晴らしい山・川・海といった学習課題があり、そこでの様々な体験・交流活動が、教室の授業や本やネットでの調べ学習では知り得ない貴重な知識や技能を習得することにつながります。でも、それをしっかりと自分のものとして定着させるためには、学習の成果をまとめ、それを成果として発信し、「他者評価」をいただくことがとても大切なことだと思うのです。
教科の授業においても、「めあてと振り返りが大切」とよく言われます。おわせ育のような取組を、単なる「イベント」として終わらせないためにも、事後の「まとめ」と「発信」を今後も大事にしていきたいと思います。
全校防災学習~南海トラフ地震を「自分事」に
10月23日(月)、まる1日使っての全校防災学習が、昨年度に引き続き、県および市教育委員会、県防災対策室、市防災危機管理課、三重大学のご協力で開催されました。
まず全校生徒が運動場で、「地震体験車・そなえちゃん」に学年ごとに順番に乗り込み、県防災対策部の山下 宏幸さんの指導のもと、南海トラフ地震を想定した震度5~7の揺れを体験しました。
その後、県教育委員会学校防災アドバイザー・渡辺 喜内さん、大須賀由美子さんの指導のもと、1~2年生は「みえ防災すごろく、かるた」に、3~4年生はストローハウスの組み立てに取り組みました。
5~6年生は4つのグループに分かれ、三重大学・大学院の川口 淳准教授の指導のもと、矢浜地区のタウンウォッチングを行い、校区内の危険個所や防災に役に立つもの、安全な場所・避難所等を調べて回り、午後からは図書室で、撮影した画像も使いながら担当地域別の防災マップ作りに取り組みました。(児童玄関に掲示してありますので、来校時にはぜひご覧ください‼)
南海トラフ地震については、マグニチュード8~9クラスの地震の30年以内の発生確率が70~80%とされており、本校では、それを想定した避難訓練も学期に1度は実施しています。しかし、避難訓練だけではどうしても児童一人ひとりに危機感や切迫感を持たせにくいとの判断から、このような大規模な防災学習デーを昨年度から実施させていただいている次第です。
お家でもぜひ、いざという時の避難場所や避難経路の確認や家具の固定等、できるところからの対策をよろしくお願いいたします。