11月 その2 　

　「人権授業参観」と「人権講演会」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　１１月７日（金）に「人権授業参観」と「人権講演会」を開催しました。「人権授業参観」では、１年生～６年生までの各学年とひまわり学級が、子どもたちの発達段階や各学年の学習内容等に応じた教材を用意して授業を行いました。どの子どもたちもしっかりと学習課題に向き合い、お話を聞いたり、自分の考えを発表したり、作成したプレゼンの発表をしたりしていました。授業後の「人権講演会」では、反差別人権研究所みえの研究員である岸田佳奈さんにお越しいただき、「子どもの権利条約～子どもの権利ってなあに？～」というテーマで５、６年生の児童と全学年の保護者を対象にお話をしていただきました。人権を身近なことから考えようということで、アメリカザリガニの足の先やパンダのしっぽの色についての○×クイズを通して、物事は興味をもってじっくり見ないと気づかない。まちがったことを信じてしまったり、気づかないうちに思い込まされてしまったりする。だからこそ、「学ぶ」「考える」「話し合う」ことが大事というお話から、「人権とは何か」「子どもの権利とは」「身近な差別用語」についてお話をしていただきました。差別用語については、講演会後、学習の振り返りの場面で、子どもたちから自分自身や身内が知らず知らずのうちに使ってしまっているという話もあったようで、自分自身の生活や権利について考える良いきっかけになったと思います。さて、人権教育については、教科指導や特別活動など、学校教育活動の全体を通じて行うものとされています。そして本校では、「自分自身や学校、地域に誇りをもち、人権感覚あふれる、人間性豊かに児童を育成する。」という目標を立てて教育活動を展開しています。

【発災後の避難所運営体験を実施】１１月２６日（水）に４年生～６年生を対象に「避難所の運営体験をすることで、災害時に避難者同士で協力して避難所を運営していくことの大切さを学ぶ。」ことを目的として三重大学の川口教授に来校していただき、市防災危機管理課、尾鷲市女性消防団の方々にもご協力いただいて実施しました。体験では、令和７年１１月２５日午前９時頃に南海トラフ地震が発生し大津波警報が発表され、翌２６日午前１０時には大津波警報は解除されたものの、地震や津波で家が被災して宮之上小学校に避難している。そこで、同じように被災している地域住民をどう受け入れるのかという想定で、運営役と避難者役に分かれて行いました。子どもたちは、お互いに協力して「気づき、考え、行動する」を意識して避難所の運営を３回繰り返しました。運営体験後、最後に川口先生からの講評とお話がありました。講評では、子どもたちが、「避難者に寄り添えた対応ができていた。」「自分で仕事を見つけて対応することができていた」とお褒めの言葉をいただきました。その後、先生ご自身が東日本大震災の被災地に行った時に出会った子どもたちの話をもとに、「被災地では、子どもたちのキャーキャー、ワーワーという声や笑顔が復興へのスタートの第一歩となる。あまり騒ぎ立てる必要はないが、元気さも災害では大切。それが大人の被災をしてもがんばろうという気持ちにつながる。」と教えていただきました。災害では、「自助・共助・公助」が大切だと言われていますが、この体験を通して子どもたちは、「気づき、考え、行動する」ことや共助の大切さ、避難所運営のノウハウを学べ、貴重な体験ができたように思います。