寄附金使い道（３）

尾鷲市では、みんながともに支えあい暮らせるまちづくりを目指して、防災意識の普及促進や市民参加の防災対策などに取り組んでいます。ご寄付いただいた寄付金の一部を小学生や園児が使用する新たな避難路の設置に活用させていただいています。

本市では、南海トラフ巨大地震が発生した場合、十数分で津波が来週することが予想されており、被害を最小限に抑えるためには、想定にとらわれない率先避難が重要課題となっています。しかし、住宅密集地を通る急な階段や坂道を通らなければならない避難箇所も多く、安全で迅速な避難が難しい地区もあります。

これまで尾鷲市立宮之上小学校と、小学校に隣接する尾鷲第二保育園の避難路は１本でしたが、今回、寄付金の一部を新たな避難路の設置に活用させていただいています。

この日、小学生と園児を合わせ約１００名の子どもたちが、新旧の避難路を使って避難訓練を行いました。避難ルートが１つ増えたことにより、階段下などで人が滞ることなくスムーズに訓練が進み、指導に来ていた防災職員や警察の方々からも「非常によくできた避難訓練だった」とコメントをいただき、訓練後、校長先生からは「子ども達の命を守るために逃げるルートが１つでも増えるのは本当にありがたい。１分でも早く避難できるようこれからも小さな課題を１つひとつ解決していきたい」とお話いただきました。小学校では避難訓練だけではなく、いろいろな防災について継続的、総合的に学んでいるそうです。