賀田羽根の五輪塔【かたはねのごりんとう】
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賀田羽根の五輪塔
羽根とは、この辺りの地名(小字)のことである。
この五輪塔は、球形の水輪が欠如しているが、地輪に「寛永十八辛巳年十月八日、地、慈長道喜禅定門、淡州□□□」と刻まれており、淡州以下は風化のため判読しがたいが、おそらく淡路出身という意であろう。
この五輪塔の北方に秋葉山がある。秋葉山は静岡県大居村の秋葉神社が本社で、防火の神として崇敬され、室町時代から江戸期にかけて、盛んに地方に浸透し、その分社が作られた。賀田の秋葉山もその一つで、小高い丘に鎮座し、賀田を火災から守った。
地輪の戒名(かいみょう)位の「禅定門」からみて、賀田秋葉山を開山か中興(ちゅうこう)した修験者と思われる。この五輪には水輪が欠如しているが、石質が固いためか風化はそれほど進んでいない。
市内では最古の記銘のある江戸初期の中型五輪塔である。
指定区分 | 市指定 |
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指定種別 | 有形文化財(建造物) |
指定登録日 | 昭和48(1973)年4月11日 |
所在地 | 尾鷲市賀田町羽根 |
所有者 | 賀田区 |
一口メモ | 秋葉山修験者の墓 |