九鬼家異国船絵図【くきけいこくせんえず】
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九鬼家異国船絵図
藩政期の日本近海に異国船が出没しはじめると、寛永12(1635)年幕府は各藩に命じて、重要な岬に遠見番所を設置させた。藩は地元の地士を遠見番に任命し、海岸警備の任にあたらせた。
文政年間(1818~30)に入ると、ロシアの商船の出没がはげしく、藩は文政9(1826)年ロシア船絵図とロシア旗印絵図の2枚を、各遠見番所に与えて船籍識別の便に供したが、翌文政10(1827)年には絵図一冊を与えた。それには琉球船・オランダ船・南京船・唐船・ロシア船の五隻が描かれている。
また、文政9(1826)年正月、遠州(静岡県)下吉田へ漂着した清国の対日貿易船「得泰号」を、熊野灘・瀬戸内海を経て長崎まで送るにあたり、その船印などを描いたものを、翌年に与えている。
これらの絵図は海防の第一線として、日夜警備にあたった遠見番所の貴重な海事史料である。
指定区分 | 市指定 |
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指定種別 | 有形文化財(絵画) |
指定登録日 | 昭和51(1976)年9月18日 |
所在地 | 尾鷲市中央町 |
所有者 | 個人所有 |
一口メモ | 遠見番所史料 |