司馬江漢筆洋風人物画【しばこうかんひつようふうじんぶつが】
- [公開日:]
- [更新日:]
- ID:13011
ソーシャルサイトへのリンクは別ウィンドウで開きます
司馬江漢筆洋風人物画
この人物画は、たて63cm、よこ43cmの絹地に、緑色の蝶ネクタイ、白襟の洋風婦人を描いている。婦人の髪・顔・服装などは、日本顔料を用いているが、筆法は西洋風の写実で、特にペンダントやイヤリング真珠の輪などには、金箔を使用している。画面左下に「江漢司馬峻写」と署名があり、また「司馬峻印」の落款がある。
司馬江漢は元文3(1738)年江戸に生まれ、本名を安藤吉次郎といい、のち孫太夫と改めた。初め狩野派の門に入ったが、宋紫石について明・清画の筆法を学び、ついで鈴木春信に浮世絵美人画を習い、春重と号した。
22歳のとき、平賀源内・杉田玄白らと相識って、西洋の油絵を知り、洋画に転向。さらに大槻玄沢と交わり、日本銅版画の創製に成功した。江漢の作品は銅版画が多い。
この洋風人物画は、司馬江漢のもっとも円熟した寛政期(1789~1801)ごろの作品と考えられている。
指定区分 | 市指定 |
---|---|
指定種別 | 有形文化財(絵画) |
指定登録日 | 昭和45(1970)年3月9日 |
所在地 | 尾鷲市中村町 |
所有者 | 個人所有 |
一口メモ | 西洋風筆法の西洋婦人像 |