最近の星の世界(2013年3月)
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☆ 最近の画像から ☆

2013年2月15日12時15分(日本時間)、ロシアのウラル山脈中南部のチェリャビンスク州上空で隕石が落下し、夕方のTV・新聞を賑やかしました。直径17m・秒速15km以上の隕石が高度30~50kmで分解したと推定され、記録に残っている限り、初めて人類に直接被害を及ぼした隕石落下とされています。
その16時間後、地球に2万7700kmまで接近した直径45mの小惑星「2012DA14」がありました。地球には落下しませんが、静止衛星(気象衛星・通信衛星)との衝突が懸念されていました。幸い今のところ何ごとも報告されず、無事通過していったようです。最接近は16日早朝4時50分~5時と予報が出ていましたが、残念なことに同時刻尾鷲では雲が出ており、記念に1枚撮るのが精一杯でした。
落下から24時間後、今度はアメリカのカリフォルニア州で青白い火球が見られ、騒ぎになりました。
軌道からすると、3つの天文現象はそれぞれ別物で、時期的に偶然重なっただけでした。
今年はさらに3月中旬から1ヶ月ほど、宵の西空低く「パンスターズ彗星」が見られます。まだ空の明るいうちで、今見えている南半球の様子では予報より暗く、期待はずれになるかもしれませんが、一度アタックしてみる価値は十分にあります。(特別観望会を開きます)
さらに今年11月29日、太陽に最接近する「ISON(アイソン)彗星」が明るくなり、「世紀の大彗星になって欲しい」と期待されています。気の早い話ですが、早朝の現象なので今から体調を整えておきましょう。

小惑星 2012DA14
しし座の系外星雲M65,66をかすめていく。
黄色いものは薄雲。
2013.2.16 4:55:37 180mm F2.8
露出30秒 ISO 6400

2012DA14の飛跡
上の画像を星図上に描くと、このようになります。
2012DA14(青線)のすぐ上に、しし座の有名な銀河M65やM66があります。
このとき地球に一番接近しました。
URANOMETRIA星図

木星と衛星
観察していると、木星の衛星が意外と速く移動するのがわかります。
簡単な撮影ですが、ご覧ください。
①2013.2.23 20:08 撮影
1050mm コンパクトデジカメ オート
②17分後の20:25に再び撮影
データ ①と同じ
そのままでは動きがよくわからないので、①②の2枚を合成しました。
Ⅰ~Ⅳは木星の衛星です。
GSC1276251の位置のずれは、木星の公転によるものです。
予想していたより大きい動きに、驚きます。

ガーネット・スター
そろそろ沈んでしまって見えなくなりますが、北極星とはくちょう座のあいだに
ケフェウス座があります。
はくちょう座寄りのμ(ミュー)星は、肉眼で見えるなかで北半球において
最も赤いことで有名です。
ウィリアム・ハーシェルが「ガーネット・スター」と、ロマンチックな名前をつけました。
2013.1.2 20:55 180mm F2.8
露出30秒 ISO 3200

特別観望会のお知らせ
天文館では、接近中の 「 パンスターズ彗星を観る特別観望会 」 を開きます!
3月 15、16日(金・土) 18時から
22、23日(金・土) 〃
29、30日(金・土) 〃
※ 開館を1時間早めますので、ご注意ください。(通常夜間19時~21時30分)
お問い合わせ
開館時間:9時30分~17時00分(金曜・土曜・日曜)/夜間【好天時のみ】19時00分~21時30分(金曜・土曜)
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