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あしあと

    最近の星の世界(2023年10月)

    • [公開日:]
    • [更新日:]
    • ID:20975

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    ~ 尾鷲市立天文科学館より ~

    天文科学館総合案内リンク

    新しい挑戦

     

    ベガ(織姫星)

     

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    久し振りに晴天になりました。
    西空に傾いたベガを観望しました。
    いつ見てもその清々とした姿には、気持ちが洗われるように感じます。

      

    天体用冷却CMOSカメラ


    新しい挑戦 始めます

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    永らくデジタル一眼レフで写してきました。調子が硬く微妙な明るさや色の表現に限界を感じていました。

    今月から新しいカメラに……といっても缶詰の缶みたいな風貌ですが……加わってもらい写していきます。
    写す対象によって使い分けます。(専門的表現で:8ビット階調が14ビットになります)

     

    はくちょう座の銀河

     

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    従来のカメラで写した、はくちょう座の銀河です。全体に赤っぽいベールのようなものが写っています。

    夜空は水素原子の発する赤い光(Hα)で 光っている場所がたくさんあります。
    このカメラは天体用なので、普通は写らない赤外線領域が写っています。

     

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    同じ場所を新しいカメラで写しました。

    元々赤外線がよく写るのですが、さらに天体が出す特有の光を通すフィルターを付けると、天体の別の姿が見えてきます。中央上の星はデネブ。その左は北アメリカ星雲です。中央ははくちょう座γ(ガンマ)星です。

     

     天体の発する主要4輝線(Hα、Hβ、OⅢ、SⅡ)附近だけ通すフィルターを使っています。これによって、水銀灯・蛍光灯などの光害もカットされます。


    展示写真刷新( 館内新展示の説明2 )

     

    すばる(M45)

     

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    ・秋になると、東天をすばるが昇ってきます。
    すばるで秋の気配を感じられたら、あなたはもう立派な天文ファンです。
    ・ギリシャ神話では、7人の娘さんが森の中で踊っているようすとされています。
    ・どの星も若いので、青白く輝いています。
    ・全体を青いベールが取り巻いています。
    ・500個ほどの恒星が同じ方向へ移動しているのが散開星団「すばる」です。

    ※しばらくの間、「すばる」を見るたび谷村新司さんを思い出すことでしょう。

    撮影データ

    2018年12月13日

    ε-180ED (f=500mm・F2.8)

    ニコンD810A  ISO感度6400 露出60秒

    原版:DSC 5219


    子持ち銀河(M51)

     

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    ・北斗七星の柄の端附近に、目を見張るM51星雲があります。「回転花火銀河」とも呼ばれ、渦巻きが発見された最初の天体です。
    ・1845年、渦巻きが観測されました。当時から新しい太陽系が形成されつつある、と推測されていましたが、1923年誤りが判明しました。
    ・2800万光年のかなたにあり、9.0等級と暗いので、渦はなかなか見えません。
    ・最良の尾鷲の空の下で撮られた1枚です。

    撮影データ

    2017年5月19日21時42分

    81cm(N) (f=3200mm・F4.0) 

    ニコンD810A  ISO感度6400 露出60秒

    原版 : DSC 3479


    バラ星雲(NGC2237、2244)

     

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    ・冬の銀河に咲くバラ一輪……オリオン座のすぐ東にあるいっかくじゅう座にある散光星雲です。慣れてくると肉眼でその位置が分かります。
    ・本体(NGC2237)は直径60分の大きな星雲ですが、しっかり見えません。望遠鏡ではまん中の雄しべのような星々(2244)がよく見えます。
    ・NGC2237は赤い色(HⅡ領域=電離した水素)なので、肉眼ではわかりにくい色です。写真にはよく写ります。4600光年の距離にあります。

    撮影データ

    2022年2月28日22時14分~

    ニコンD810A  ISO感度6400 露出60秒×10枚

    ε-180ED (f=500mm・F2.8)

    原版 : DSC  5522~


      

     尾鷲市立天文科学館天体観測指導員 湯浅祥司

     


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