最近の星の世界(2019年10月)
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~ 尾鷲市立天文科学館より ~

市内のまん中に位置する
尾鷲市立天文科学館……
その30年の歴史を
カタチにしたい、今回
そんな地道な取り組みの
結果です……。
それでは中村山からの天体解説、湯浅さん、よろしくおねがいしま~す♪

尾鷲でみえる 110個
はい こんにちは。天文科学館の撮影および解説担当、天体観測指導員 湯浅祥司です。
では さっそく、今月もまいりましょう 「最近の星の世界」。

メシエ天体の撮影
いまから235年前、フランスの天文学者シャルル・メシエが発表した星雲・星団・銀河類のカタログあります。メシエカタログと呼ばれ、小型望遠鏡でも楽しめる天体が多く含まれています。当初103個だったものが現在は110個、これらを「メシエ天体」と呼んでいます。いずれも天文科学館の望遠鏡でならば見ることができるため、ならば全部写してみようと思い立ったのが3年前。ちょうどその日の夜間観望会に参加していた5歳の男の子にもシャッターを押して貰ったのですが、念のため、あらかじめこちらで写しておいた画像よりそちらの方がよく写っていて、びっくり。そこで考えました。入館者の皆さんの協力を得ながら全部写していってはどうだろう、と。
メシエ天体を写したカタログはいくつか出版されています。いずれも天体写真家として名のある方々が写したものです。ところが、81cm大望遠鏡に発売されたばかりの赤外線への感度の高いカメラを取り付けると、尾鷲の暗い夜空の助けもあって、予想以上によく写り、また、高度で複雑な撮影方法などを使わなくても、一定レベルの画像となります。
毎年、夏から秋口にかけての天気不順に悩まされながらも、この10月4日に110個、予定していたすべての天体を無事撮り終えることができました。撮影に参加された皆さんは、のべ46名になります。おそらく、「みんなで写したメシエカタログ」は日本初じゃないかな、と思います。いえ、もしかするとギネスものかも……。
9月27日、天文科学館でNHK-FMの取材中継があり、そのなかでも「みんなで写したメシエカタログ」の一件を紹介させていただきました。番組コーナー「みえDE川柳」に一句、と頼まれ、
ギネス級 みんなで写そ 110枚
と詠み? ましたが、いかがでしょうか。
全画像はまずポスターに加工、来年は開館30周年でもありますので、天文学習会などでも使えるよう冊子にしてみてはどうかといま、相談しています。乞う、ご期待。

M39、M34
以上で110個、撮影完了です。
さて、今月の中村山 山頂ドーム発 「最近の星の世界」、
いかがでしたでしょうか。以上、
尾鷲市立天文科学館 天体観測指導員、湯浅祥司でした。
湯浅さん、ありがとうございました!
メシエ撮影、開館30周年にむけて
よりよいカタチになると
いいですね……♪
次回もどうぞ よろしくおねがいしま~す!

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ではまた 次回の 星の世界で!
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