☆最近の星の世界から☆
最近の星の世界 2018.1月
この1月31日には、久しぶりに条件の良い皆既月食があります。夏には火星の接近があり、秋から冬には惑星が目白押しになります。天気が良いことを祈りながら、観察していきましょう。
皆既月食(1月31日)午後8時ごろから
◎ 月が欠ける本影食の始まりが20時48分、最も欠けるの が22時30分になります。本影食が終わるのは1日0時 11分です。
◎ 天文館では特別観望会を計画しています。当日の開館予定 は23-0525まで。
オリオン大星雲 M42
今年の初撮りです。
いつもよく写りますが、今回は上空の大気の乱れ(風)が少なかったようで、細部にわたりよく写っています。拡大してご覧ください。
上=南 露出60秒
トラペジューム
オリオン大星雲を輝かせている4つの星をトラペジュームといいます。台形のような配列をしています。肉眼で見るとよくわかるのですが、暗い部分を強調する画像では明るい部分に埋もれてしまい見えなくなります。
5秒の露出で中心部をアップしたのが左の画像です。
リゲル
狩人オリオンの右下で輝いているのがリゲル。ベテルギウスの赤っぽさと比較して、その青白さが目立ちます。
温度は12000度(ケルビン)あり、太陽の12万倍以上の光度を持つ、銀河系の中では最も大きい星の一つです。距離は863光年です。
和名を「源氏星」といいます。
21個ある1等星の一つです。
M1 かに星雲 おうし座
オリオン座のすぐ北にあるおうし座。その角の先にあります。
1054年に突然現れ、昼間も見えていたという記録が残っています。日本では、歌人藤原定家が記した「明月記」に記録があり、2年間ほど見えていたそうです。
星の最後に起こった超新星爆発の一例です。距離は7000光年とこの種の星としては近かったので、いくつもの記録に残っています。
290年前のスケッチがカニの甲羅に似ていたため、この名前がつきました。望遠鏡では淡い雲のようなものが見え、佐渡島に似ている印象を受けます。
画像上の方に、赤いフィラメント構造が写っています。