最近の星の世界(2018年10月)
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~ 尾鷲市立天文科学館より ~

メシエ天体。
星雲 星団、そのカタログ……。
いえいえ、
むずかしく考える必要は
ありません 宇宙のなかで
ただ ひときわ
キレイに 輝いているだけの
大きいひかりの ふしぎ達です。

メシエ天体
はい、こんにちは。天文科学館の撮影および解説担当、天体観測指導員 湯浅祥司です。
ではまいりましょう、今月の「最近の星の世界」。
現在、入館者の皆さんにも撮影を手伝ってもらいながら進めているメシエ天体110個の撮影も、ようやく、あと24個を残すところにまでたどり着くことができました。くわしくあげると、なかなか天候に恵まれない夏の天の川周辺あたりに、撮り残しが集中しているといった状況です。この夏も、対象が南の天高いところにある8月と9月の天候と、月のない時期の大気状況に恵まれなかったことが悔やまれますが、まためぐってくるであろうチャンスまでの、お楽しみとすることにいたしましょう。

M17 散光星雲 (いて座)
いて座の北の境界付近の天の川にあり、存在感の強い散光星雲。250年まえの発見当時は「白鳥星雲」「馬蹄星雲」と呼ばれることもあったが、現在はギリシャ語のΩ(オメガ)に似ているということでオメガ星雲と呼ばれている。

M18 散開星団 (いて座)
M17のすぐ下(南)にある、目立たない散開星団。メシエ天体の中では注目されない天体の一つで、散開星団のリストに載らないこともある。画像中央部には人工衛星の光跡が。

M23 散光星団 (いて座)
いて座の北西部にあり、見応えのする散開星団。天の川の中にあっても、すぐ見つけることが出来る。約120個ほどで構成される星の並びが興味深く、ネックレスやチェーンのようにも見える。

網状星雲-N6992 (はくちょう座)
白鳥の右の羽根の中間、すぐ前方にある、きれいな天体です。英語でベール・ネビ ュラ(Veil Nebula)といいます。 数万年まえに起きた超新星爆発の残骸といわれ、毎秒100kmで拡がっているとされています。画面を横構図にするとまた別のすてきな景色が拡がりますので、つぎの機会に撮影してみます。真ん中右上を人工衛星が斜めに飛んでいく光跡が見えていますね。
さて、今回の中村山山頂ドーム発 「最近の星の世界」、
いかがでしたでしょうか。以上、
尾鷲市立天文科学館 天体観測指導員、湯浅祥司でした。
湯浅さん、ありがとうございました!
来月もまた よろしくおねがいしま~す。

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それではまた次回の、星の世界で!
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