~ 尾鷲市立天文科学館より ~
全天で一番大きく見える球状星団~ω(オメガ)星団
ω(オメガ)星団 NGC 5139
今年も、全天で一番大きく見える球状星団「オメガ星団」が見えています。
よく知られたヘルクレス座球状星団M13の面積で4倍もあるのですが、南に低いためほとんど見ることができません。天文ファンでも見たことのない人がたくさんいます。
尾鷲では八鬼山から矢ノ川峠にかけての稜線を、5月末21時頃通過していきます。当日月明かりがなく、低空に雲が無いことが条件です。
今年は薄雲がかかり、81cm望遠鏡での撮影は諦めました。120mm(2倍程度)の中望遠レンズで記録しました。右のオレンジ色の点がオメガ星団です。
左が八鬼山。右方向奥に矢ノ川峠があります。
2024年5月25日20時58分から10秒露出×11枚 120mm/5.6 ISO 6400 D810A
参照
最近の星の世界(2013年6月)
最近の星の世界(2022年7月)
ω星団附近の星図です。
ケンタウルス座にあって、星座を構成する星になっています。当初球状星団と気づかず、恒星扱いで星座に組み込まれたというエピソードがあります。
距離 16000光年
みかけ直径 23分(満月より一回り小さい)
実直径 153光年
予告 今年の秋、立派な彗星が見えます
今年の秋、とても明るくなりそうな彗星がやってきます。紫金山・アトラス彗星がそれで、10月初めから末頃まで、西の宵空で見られます。中村山からの見え方を示します。
ハレー彗星は いま
38年前の1986年2月9日、太陽に接近して私達にその立派な姿を見せてくれたハレー彗星。昨年2023年12月9日、太陽から最も遠い地点を通過した、というニュースが入ってきました。次に見えるのは2061年7月。前回は寒い中、手袋をして見ましたが、次回は7月の夕空でその姿が見られそうです。……でも37年後のこと。あなたは何歳?
天文館が開館した1990年10月の太陽系をデザインし、素材を厳選して製作したステンドグラスがあります。(77cm×44cm 1990年)
右下の羽根のようなものが、ハレー彗星です。木星軌道の外側に達しており、後ろ向きに進んでいます。
彗星部分を拡大しました。
きれいな真珠色のガラスが使われています。
手作りガラスに鉛桟(なまりさん)を使った正式なものです。
※残念なことに、作者の須賀末子さんは早々と星の世界へ旅立ってしまいました。
~ 天文科学館からのご案内 ~
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