最近の星の世界(2022年2月)
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~ 尾鷲市立天文科学館より ~

ISS。それは
地上からいち番遠い、
ひとが生活できる空間……
機会があれば、なるべく
目にしておきたい光景です……。
それでは中村山からの天体解説、湯浅さん、よろしくおねがいしま~す♪

ISS
はい こんにちは。天文科学館の撮影および解説担当、天体観測指導員 湯浅祥司です。
では さっそく、今月もまいりましょう 「最近の星の世界」。

西空を飛ぶISS(2月4日)
地上でヤーヤ祭りが行われているころ、尾鷲上空の夜空を国際宇宙ステーション(ISS)が頻繁に飛んでいました。とくに明るいものが多かったので、撮影しました。
2月4日は北西の空にあらわれ、沈みかけた三日月の近くで地球の影に入りました。光跡の先端が、夕焼けの影響を受けて、赤くなっているのがわかります。右は飛行機の光跡。左のまっすぐのびた太い光は、ライトアップによるものです。

オリオン座を横切るISS(2月5日)
つぎの晩5日は、湾口の堤防のうえから狙いました。
風が強く、ときおり雪が舞う状況でしたが、めったにない-3.9等の明るさが予想されていたため、強行しました。
広角撮影は西から追いかけてくる雪雲に遮られ、失敗。画像は、終盤オリオン座を横切ることがわかってましたので、そちらを狙ったもう一台のカメラによるものです。見事に予報どおり飛んでくれました。画像をチェックすると、連続して写したなかに、さらにふたつの人工衛星が写っていました。ISSがいかに明るいか、わかる画像になりました(19枚合成)。
ISSは2011年に打ち上げられ、50回の増設で現在の姿になりました。当初は15年間で運用を終了する予定でした。最新の報道によると、2031年1月まで使用し、最後は南太平洋へ落下させるそうです。大きさが108m×73mと、学校の運動場くらいもあり、重さも420トンある巨大構造物なので、最終処分も大変です。
私たちにとって、非常に明るく見えた人工衛星として、記憶に残ることでしょう。
さて、今月の中村山 山頂ドーム発 「最近の星の世界」、
いかがでしたでしょうか。以上、
尾鷲市立天文科学館 天体観測指導員、湯浅祥司でした。
湯浅さん、ありがとうございました!
運用の終了……さみしい話では
ありますが、さしあたって
後継プランも計画中とのこと、
まずは期間内全行程の
安全な終了を、
期待したいところですね……♪
次回もどうぞ よろしくおねがいしま~す!

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ではまた 次回の 星の世界で!
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