☆最近の星の世界から☆
最近の星の世界 2017.12月
ようやく晴れ間が見られるようになってきました。
秋の星座はやや西に傾いています。急いでアンドロメダ座にカメラを向けてみましょう。
アンドロメダ大星雲(M31)と伴星雲(M32)
私たちの銀河系の弟分に当たるのがアンドロメダ大星雲です。最も近い銀河になります。とはいっても230万光年も彼方にあります。黒い暗黒星雲も写っています。
81cm望遠鏡では全体が収まらず、1/3位が背景として写っています。左下にある星の集まりが伴星雲M32です。
中心部に大質量天体の存在が予想されています。
光度:9.0等 距離:230万光年
見かけの大きさ:9分×7分
赤経:00h42.7m
赤緯:+40°51’
大星雲から少し離れたところにある広がりのある伴星雲です。双眼鏡でも見えます。
メシエが1773年に発見しているが、カタログに追加されたのは1966年のことでした。それ以前の星図にはNGC205と記載されていました。
光度:8.9等 距離:230万光年
見かけの大きさ:20分×10分
赤経:00h40.4m
赤緯:+41°41’
M77 くじら座 銀河
秋の夜空で、観望では注目されることの少ない銀河だが、直径は17万光年と巨大。4690万光年離れてこの明るさを保っている。中心部に太陽の1500万倍の質量を持ったブラックホールがあり、その強い光でかがやいている。
天文学者には注目されている銀河。
光度:9.6等 距離:4690万光年
見かけの大きさ:7分×6分
赤経:02h42.7m
赤緯:+00°26’
M74 うお座 銀河
真上から渦巻きを見ている銀河で、非常に淡いため、カメラのファインダーを通すと見えないことも。
近くにある5つの銀河とM74銀河群を形成しています。
光度:10.0等 距離:3160万光年
見かけの大きさ:10分×8.7分
赤経:01h36.7m
赤緯:+15°47’
M33 さんかく座 銀河
アンドロメダ大星雲を見たら、近くのこの星雲も眺めたくなります。
大星雲と同じくらいの距離にあって、見かけも大きくよく見えそうな光度なのですが、写真に撮るとなかなかうまく写らない天体です。
オリオン大星雲、アンドロメダ大星雲と共に肉眼で観察できる星雲とされていましたが、実際には難しいでしょう。なお天の川銀河、アンドロメダ大星雲とM33銀河は局部銀河群を形成していて、「銀河系の親戚」に当たります。
光度:6.3等 距離:260万光年
見かけの大きさ:71分×42分
赤経:01h33.9m
赤緯:+30°39’