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あしあと

    最近の星の世界(2014年6月)

    • [公開日:]
    • [更新日:]
    • ID:11175

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    ☆最近の星の世界から☆

    回る地球の画像


     惑星が軌道上に並ぶことを「惑星直列」といい、見かけ上、狭い範囲に集まることを「惑星集合」といいます。今から26年後の2040年9月9日には、この惑星集合がみられ、太陽の近くに多くの惑星が集まります。

    2040年9月9日の惑星集合


       このとき集まるのは、西から、太陽・木星・水星・土星・金星・火星そして月。これ
       を並び替えてみると、「日・月・火・水・木・金・土」。何ということでしょう! すごい
       ことが起こりそうに思えますが、実際はどんなことが起こるのでしょうか。

       確かに大きな惑星が集合するのですが、水星・火星は遠くて暗く、空が明るいた
       め望遠鏡でも見えないものと思われます。また観望会では1分1秒を争うため、
       多人数では落ち着いて観ることができないでしょう。


       2040.9.9.17:10'
       StellaNavigatorVer.9で作成

    2014年5月中~下旬の夜空


       ではいつが、一度に多くの惑星を観察するチャンスなのでしょうか? 実は今年
       の5月中旬から下旬が、希有なその時期だったのです。

       まず、高度が例年に比べて高い水星が観望できました(半月過ぎくらいの状態で
       した)。その水星が沈むのを待ち、木星を観望(いつものようにガリレオ衛星が巡
       っていました)。そして、火星や土星も観望できました。

    水星


       81cm望遠鏡で観た画像です。
       倍率が変わらないよう、そのままカットしました。
       画像処理もしてありません。


       ・等級 0.3
       ・視直径 7.7"
       ・地心距離 1.3億km

       2014.05.23.19:15'41"
       9600mm F4 ISO 1600 1/40秒

    木星


       ・等級 -1.9
       ・視直径 33.5"
       ・地心距離 8.8億km

       2014.05.23.20:05'4"
       9600mm F4 ISO 1600 1/2.5秒

    火星


       ・等級 -1.9
       ・視直径 33.5"
       ・地心距離 8.8億km

       2014.05.23.20:34'4"
       9600mm F4 ISO 1600 1/5秒

    土星


       ・等級 -1.9
       ・視直径 33.5"
       ・地心距離 8.8億km

       2014.05.23.21:21'16"
       9600mm F4 ISO 1600 1/30秒

    長く観望できた今年の水星


       ちなみに水星がなぜ有名なのかというと、低空の動きが激しくて一般にはなかな
       か観ることができないからではないでしょうか。かのコペルニクスも水星を観たこ
       とがなかったという、よく知られたエピソードがあります。

       今年は、高度もあり空の状態も良かったので、水星としては珍しく長い期間観望
       することができました。


     

    おまけ

    水平環


       尾鷲は「虹の町」といわれるほど虹が多いのです。少し注意しているだけで、たく
       さんの虹が見られます。ところが4月5日の午後3時過ぎに見られたこの虹には
       驚かされました。空に丸くかかるのではなく、水平に見えているのです。調べて
       みると「水平環」という現象だということがわかりました。

       同じような虹は1カ月後の5月5日にも見られ、TVでも話題になりました。その直
       後に地震が起きたことで水平環は地震との関係がうわさされましたが、基本的に
       は夏至をはさんだ半年ほどに見られる大気光学現象で、地震と必ず結びつくよう
       な関係はないようです。

    ちなみに・・・


       ちなみに、その後本当に地震はなかったのでしょうか?

       京都大学のネット情報で調べてみた限り、尾鷲の水平環から1カ月間は何も無か
       ったようです。

       ・・・しかし、この図では、飛騨と和歌山、摂津に地震が多いですね。











       京都大学防災研究所・リアルタイム地震情報より

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