最近の星の世界(2014年5月)
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☆最近の星の世界から☆
3月末、西に傾くオリオン座を観ながら、周辺の星雲を写してみました。来年まで見えないということと、何か変化があった時の記録になるからです。
オリオン座付近は冬の銀河が流れており、珍しい天体がたくさんあります。
カニ星雲 (M1=NGC1952)
カニ星雲は、1054年に出現した超新星の残骸で、その形がカニの甲羅のように
見えることからこう呼ばれています。日本では鎌倉時代の藤原定家「明月記」に記
載があり、歳星(木星)と同じくらいの明るさになったといいます。ただし、出現は定
家誕生以前のことで、代々伝わっていた記録を書き留めたといわれています。
望遠鏡で観ると面積は分かるのですが、淡いためなかなか認識できません。カニ
というより、佐渡島のような印象を受けます。
2014.3.22 20:53' 81cmN焦点
ISO 6400 露出15秒
エスキモー星雲 (NGC2392)
エスキモー星雲は、ふたご座にあって「毛皮フードをかぶっているエスキモーのよ
うに見える」ということで、この名前が付きました。惑星状星雲に分類され、太陽と
同じくらいの星からガスが放出されているようです。見かけの直径が小さく、観察
が難しい天体です。
2014.3.22 20:43' 81cmN焦点
ISO 6400 露出15秒
ハッブル変光星雲 (NGC2261)
ハッブル変光星雲は、いっかくじゅう座にあって、ハッブル宇宙望遠鏡にも名前が
つけられている変光を観測した米天文学者「エドウィン・ハッブル」の名を冠した星
雲です。ハッブルは、長い間世界最大口径の望遠鏡として君臨したパロマー天文
台のヘール望遠鏡のファーストライト(※)に、この天体を使いました。
※ファーストライトとは、望遠鏡の性能を確認するため最初に行われる観測のこと。
ハッブル変光星雲は、ヘール望遠鏡で最初に撮影された天体になります。
2014.3.22 20:37' 81cmN焦点
ISO 6400 露出15秒
天宮1号
天宮1号は、2011年9月29日に打ち上げられた中国初の宇宙ステーションの一部で、
有人宇宙船「神舟10号」とドッキングを繰り返しました。2013年6月26日に神舟10号が
帰還してからは空室(無人状態)になっています。
小さいため非常に暗く、拡大画像を強調処理して辛うじて分かります(オリオン座の
左を上から下へ飛んでいる光跡。※拡大写真の「←」部)。
2014.3.28. 19:45' 14-24mm F2.8(20mm F5.6)
ISO 1600 露出30秒
おまけ
工夫するみの虫
玄関前の植木にみの虫がぶら下がっていました。よく見ると、ビニールの荷造りひ
もを利用しています。発達していない口で食いちぎるのに、さぞ苦労したと思われ
ます。
それにしてもビニールの防水性をどこで学んだのでしょう。
四つ葉のクローバー
幸せをもたらすという四つ葉のクローバーを見つけました(右下)。よく見ると七つ
葉のクローバーも(中央)。
この株では一つ葉、二つ葉、三つ葉、四つ葉、七つ葉が確認できました。
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