
~ 尾鷲市立天文科学館より ~

おとめ座
有名なフラムスチード天球図譜の中でも、人気のあるおとめ座の星図。皆さんも、どこかで見たことがあると思います。
この星図は初代グリニッジ天文台台長だったフラムスチード亡き後、奥さんが初版を出版したものです。図をよく見ると、星座名がフランス語の定冠詞「La」が使われています。よく知られているこの図は、第2版のフランス版星図なのです。
おとめ座は全天2番目の大きな星座ですが、一等星が1個(スピカ)、2等星は0個なので形を想像しにくい星座です。
ところが、パソコンにおとめ座の銀河を表示してみると、大変な数が出てきます。私たちの銀河系は2000個近くが集まっているおとめ座超銀河団の片隅にある局所銀河群に属しています。その超銀河団の中心はM87銀河です。
StellaNavigator12
おとめ座銀河団の盟主 M87(銀河)
これは「メシエカタログ尾鷲版」で使ったM87の画像です。M87は星座の右肩に位置し、銀河団の中心にある、巨大銀河です。
中心に太陽質量の65億倍の質量をもつ超大質量ブラックホールがあります。この銀河は当初の設定ではウルトラマンの故郷ということになっていましたが、ミスでM78になったというエピソードがあります。
2020年4月、ゴールデンウィークを控え新しく買った天体写真専用望遠鏡をおとめ座に向けました。パワーのあるレンズを手に入れると向けたくなる方向の一つ……それがおとめ座銀河団にある「マルカリアンの鎖」です。1960年代におとめ座にある7つの銀河の動きを研究したアルメニアのB・E・マルカリアンにちなんで名づけられました。
これら天体は非常に暗く、付近に目印がないため望遠鏡を向けるだけでも苦労します。
写真は、ようやく捉えた1枚です。銀河が規則的に並び、不思議な光景です。最初に写った写真はこのようなものだったので、「はてな」(?)のようにも見えました。
おとめ座のハート形(発見時)
そこで考えました。
「おとめ」に「鎖」は似合わないから、せめてネックレスでも見つからないだろうか。
撮影できる視野が暗く狭いので、付近をたくさん写しました。
やがて2枚の写真を組み合わせると、ハート形が見えてくることに気が付きました。
尾鷲の空で見つかった銀河でつながった「おとめ座のハート形」です。暗くて小さいため、アタックする天文ファンは、まだいないようです。
2枚を継ぎ足さなくても写せないかと思い、より焦点距離の短い 300 ㎜のレンズを用意しました。
それで撮ったのがこの一枚。
中心にはおとめ座銀河団の盟主M87が写っています。
もう少し淡い部分が写るよう、チャレンジする価値はあります。

おとめ座撮影会
冬のオリオン座撮影会に続いて、5月8日、9日(予備日)に星座撮影会を実施します。南東方向に広がるおとめ座を写します。
星座が暗く大きいので範囲が分かりにくいので、写しながら方向を変えていくことになりそうです。
撮影した画像は天文館でプリントし、後日お渡しします。
先着5名まで。申し込みは 0597-22-0001 中央公民館へ。

~ 天文科学館からのご案内 ~
そのほか当館からのご案内といたしまして、夜間観望会のご案内や、各種のイベント予定などがございます。また、中村山公園ご利用の皆さまにおかれましては、開館時間中、当館トイレはいつでもご自由にお使いいただいております。金曜日~日曜日の開館時間内には、公園内の遊具設備とともに、どうぞお気軽にご活用くださいませ。
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