
~ 尾鷲市立天文科学館より ~

最近の星空
この記事も 17 年続いてきました。珍しい天文現象をメインに画像を撮ってきましたが、これからはときどき新しいタイプの機器で撮った画像で紹介していきます。
星の世界は、「知っている物質」ではほとんど水素とヘリウムでできています。星空も本来はピンク色に光っているらしいのですが、実感できません。そこで、水素の出す赤い色=近赤外線(H α)と青い色(H β)が写るようにしたカメラを星空に向けてみます。撮影に時間がかかるため、どれくらいの頻度で見ていただけるか不明ですが、まず夏の天の川に横たわる「はくちょう座」と「さそり座」にカメラを向けてみました。

はくちょう座
夏の天の川を、はくちょうが優雅に飛んでいきます。はくちょうの尾で輝くデネブ・こと座のベガ・わし座のアルタイルで夏の大三角ができます。
ギリシア神話では、白鳥に化けた大神ゼウスが女神ネメシスのもとへ飛ぶ姿とされています。
天の川って、こんなに赤かったかな? と思われるかもしれません。
天の川のところどころに集まっている、ふだん写らない水素の光(H α=近赤外線)を記録すると、こんな風に写ります。
まん中のγ(ガンマ)星あたりから右下のβ(ベータ)星にかけて恒星が密集しており、恒星雲と呼ばれています。はくちょう座には超新星爆発の痕跡が複数残っています。
写真では星座の形がよくわからないので、星座線を入れてみました。
カラー写真で見るときれいな「網状星雲」も左下に写っています。これも超新星爆発の残骸です。
同じ場所を、フィルムを使ったカメラで写した写真星図を参考に並べてみます。
(北天銀河のH α写真星図 京都大学)

さそり座
銀河系の中心方向になります。多くの星が重なっているため、明るくなっています。ところどころ黒い暗黒星雲が光をさえぎっています。
東紀州の空はまだきれいですが、この夜は23時10分で事業所の照明がついていました。山肌を照明が照らしています。
(一眼レフカメラ使用)
24時前、ようやく電気が消えました。天体用の撮影機器に必要な光だけ通すバンドパスフィルターを取り付けて写しました。尾根まで星がきれいに見えています。
銀河へ毒のしっぽをどっぷり漬けている、さそり座の姿がわかります。
山の上の白線は電線。その上の破線は人工衛星です。

第三回 星座撮影会のお知らせ
8月7日(金)に星座撮影会を開く予定をしています。
対象は 「はくちょう座」 です。
夏の大三角も写ります。

~ 天文科学館からのご案内 ~
そのほか当館からのご案内といたしまして、夜間観望会のご案内や、各種のイベント予定などがございます。また、中村山公園ご利用の皆さまにおかれましては、開館時間中、当館トイレはいつでもご自由にお使いいただいております。金曜日~日曜日の開館時間内には、公園内の遊具設備とともに、どうぞお気軽にご活用くださいませ。
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